ステント素材
冠動脈ステント初期に使われたPalmaz-Shatzステントはステンレススチールの適度な強度と塑性変形のしやすさがステントの形状とマッチしていたためと考えられる
最近では、ステントの設計・加工技術が進歩したため、強度と柔軟性を両立させることが可能になり、コバルトクロム合金はステンレススチールよりも強度が高く、薄いチューブから加工することが可能→カテーテルに装着したときの直径を小さくでき、病変へのアプローチが容易になった。ニッケルフリーなのでアレルギー患者への適用範囲が広がるだけでなく、ステント留置後の平滑筋組織が異常増殖する可能性が低くなる。
ボストン・サイエンティフィック社は世界で初めてコロナリーステントにプラチナクロム合金を採用。X線下での視認性が向上した(Promus Element, Taxus Element)
素材
ステントスチール
血管径の保持力(ラジアルフォース)が高いが、厚い。錆びずに生体適合性が高い。
コバルトクロム
薄いステント、視認性が高い。
プラチナクロム
薄く強度の高いステント、視認性が高い。
ナイチノール(ニッケルチタン) ※末梢
形状記憶合金、自己拡張型。
タイタン
視認性が高すぎて動脈硬化が見えなくなってしまう。
<各社のステント>
Xienceシリーズ:コバルトクロム+エベロリムス
Nobori:ステンレススチール+バイオリムス(生分解性ポリマー)
Resolute:コバルトクロム+ゾタロリムス
Promus:プラチナクロム+エベロリムス
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