内頸動脈狭窄症

頸動脈は左右1本ずつあり、脳は頸動脈によって血液を供給されている。あごの下で2本に分かれているが、この分岐部が動脈硬化により血管が狭窄している状態→脳梗塞の恐れがあるので治療が必要。

治療法 ※脳梗塞の治療ではなく予防

CEA:内頸動脈内膜剥離術
動脈を切開して血管の中から動脈硬化部分を剥離する

CAS:頸動脈ステント留置術
ステントで押し広げる(自己拡張型が多い)大腿動脈から頸動脈へとカテーテルを進め、遠位塞栓予防デバイスDPEを使い、かすが詰まらないようにする(バルーンを拡張して一時血流を止める)。ステント留置後、吸引カテーテルでデブリスを除去し、血流を再開する。

脳卒中…日本人の死因の第3位

−血管が詰まる
 脳梗塞(脳の血管が細くなったり、血栓が詰まったりして酸素・栄養が行かなくなる)
・脳血栓症(脳の血管が動脈硬化で狭くなり血管が詰まる)
・脳塞栓症(心臓などでできた血栓が飛ぶ)
・一過性脳虚血発作(TIA)

−血管が破れる
 脳出血、くも膜下出血

脳梗塞の成り立ち

1.ラクナ梗塞
細い血管が詰まって起こる脳梗塞(小梗塞)
主に高血圧によって起こる。
ラクナ=小さなくぼみ

2.アテローム血栓性脳梗塞
太い血管が動脈硬化により狭くなり、プラークが破綻したときに血栓が詰まる
高血圧・高脂血症・糖尿病などの生活習慣病が原因

3.心原性脳塞栓症
心臓でできた血栓が血流にのって脳の太い血管を詰まらせる。心房細動によりできた血栓によるものが1番多い

過潅流性症候群

術後、狭窄部が改善され、急に大量の血液が流れることで頭痛、けいれん、不穏行動などが起こり、最も重症の場合は脳出血を起こす。CEA患者の約0.5%前後が発症し、そのうち死亡率は約50%という合併症。術後の血圧管理が重要である。

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